ヘッドホンのクセを補正し限りなくフラットに近い状態に補正してくれるプラグイン「Headphone calibration」。
これまではスピーカーの出音はIK multimediaのARC2を使用して補正していましたが、公式セールで安くなっていたためヘッドホン向けのものを導入してみました。
とても良かったので気に入った点をいくつかご紹介。
設定が簡単
プラグインを使用する上での設定がとても簡単です。
プラグインをマスタートラックの最下段に挿して起動し、使用するヘッドホン向けのプロファイルデータを読み込むだけで使用できます。
Sony MDR-CD900STのプロファイルデータを読み込んだ画像。青線が元の周波数特性のカーブ、オレンジがターゲット(Flat)、紫が補正後です。
補正後の高域はターゲットの線と重なって紫ラインが見えないくらいですね。
またフラット補正以外の補正カスタマイズも用意されています。
フラットな補正
僕は主に周波数特性が異なる二つのヘッドホンで使用していますが、補正をかけると聴感上はどちらもほとんど差のない感じに補正してくれました。
所持しているうち一つは側圧がきつく長時間つけるのがきつかったので、普段の作業時にはヘッドホンのつけ心地を優先して作業できています。
ただ元々ヘッドフォンが対応していない帯域が出るようになるわけではないのでそこは注意が必要です。
他のヘッドフォンをシミュレート
シミュレートモードでは他のヘッドフォンの聴こえ方をシミュレートしてくれます。
現在は4つのシミュレーションプリセットがあり、ゼンハイザーのHD650やAKGのk712といったヘッドフォンをシミュレートできます。なかなか面白くて気分転換に使って遊んだりしてます。
画像はHD650のシミュレートを選択しているところです。
DAW以外の音も補正できるSystemWide
Headphone calibration単体ではDAW上の音しか補正できませんが、SystemWideにアップグレードして組み合わせることでDAW以外でのサウンドも補正することができます。
僕はHeadphone calibrationと合わせて購入しましたがiTunesやSoundCloudなどの音も補正して聴けるのはとても便利です。
SystemWideの設定画面。プロファイルを簡単に切り替えられて便利です。
今まではリファレンス曲を一旦DAWに取り込み補正して視聴したりしていましたが、そういった手間が省け効率的です。
またSystemwideはヘッドホン補正プラグインのみでなく、Sonarworksのスピーカー補正プラグインでも使用できるようなのでそちらも導入を検討中です。
導入前の注意点
ヘッドフォンのプロファイルデータを読み込んで使うプラグインなので、所持しているヘッドフォン用のプロファイルデータが用意されているかは必ず確認しましょう。
まだプロファイルデータが用意されていない場合は、公式サイトからリクエスト出来るようです。
www.sonarworks.com-Supported Headphones-
またSystemWideは一部環境には現在対応していないとのことでしたので、キャリブレーションプラグインも含め事前にデモ試用版で試しておくことをおすすめします。
www.sonarworks.com -Free trial-
個人的には導入してとても良かったプラグインです。分かりやすくて使いやすい、良いデザインの製品だと思います。